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機能不全の「公益通報」制度…全国各地で不祥事、相次ぐ〜そして、足元でも「助けてください」とSOS!!??

2024/07/16 14:21/機能不全の「公益通報」制度…全国各地で不祥事、相次ぐ〜そして、足元でも「助けてください」とSOS!!??

 

 「勇気を出し切れず、匿名でしかご連絡できないことが申し訳ないです。現在、職員の多くが自信をなくし、仕事へのモチベ−ションも、将来の希望も失っている状況になっています。市長はよく『市役所の職員はレベルが低すぎる』、『小学生の算数もできない」、『馬鹿すぎる』などと職員を罵ります。市職員は決して無能ではありません。このままでは、有能な職員ほど状況を悲観し、やめていってしまいます。どうか一刻も早く、この地獄のような状況が変わる一助になればと、今回連絡いたしました。多くの職員が苦しんでいます。どうか助けてください。お願いします」(要旨)―。さかのぼること4年前の2020年3月6日付で、花巻市職員を名乗る方からこんな悲痛な訴えが寄せられた。

 

 「なぜ、私の元に?」―。今般の兵庫県知事や鹿児島県警本部長など行政トップによる“内部告発”潰(つぶ)しを目の当たりにし、通報者(内部告発者)の不利益を防ぐ目的で制定された「公益通報者保護法」(平成16年)が果たして、きちんと機能しているかどうか不安にかられた。そんな時、ふいに冒頭の「SOS」発信が頭によみがえったのである。本市が同法にならって「不正防止に係る内部通報に関する規程」を定めたのは平成27年8月。それによると、ハラスメントに係る不正などを含めた事案の通報先は市長直轄の「内部通報窓口」(総務課)とされ、「直ちに市長(市長が認めた場合及び市長を被通報者とする内部通報の場合は副市長)に報告しなければならない」(第6条)と定められている。

 

 パワハラなどを内部告発した兵庫県の元局長はその内容が「うそ八百」だと主張する斎藤元彦知事によって逆に懲戒処分に処せられ、その後、本人は「死をもって抗議する」という遺書を残して自死している。日本経済新聞の社説はこう書いている。「自治体では首長が非常に強い権限を持つ。だからこそ、公益通報の仕組みが十分に機能するようにしておくことは、公正な行政を担保するうえで重要だ。疑問の一つは告発が公益通報に当たるのではないかという点だ。公益通報者保護法は通報先として企業や行政機関の公益通報窓口だけでなく、報道機関など外部への通報も認めている。公益通報に当たるなら通報者の不利益な取り扱いは禁じられる」(13日付)

 

 監督官庁の消費者庁は令和4年6月「通報対応ガイドライン」を改正し、以下の条項を新設した。「各地方公共団体は、内部公益通報受付窓口において受け付ける内部公益通報に係る公益通報対応業務に関して、組織の長その他幹部に関係する事案については、これらの者からの独立性を確保する措置をとること」―。つまり、通報者と被通報者との「利益相反」を完全に排除するよう配慮を求め、その双方の「独立性」についても触れているが、当市の現行規程ではまだ、そのままになっている。

 

 一方、隣市の「北上市公益通報規則」(令和4年12月改正)は国のガイドラインに従い、「内部公益通報対応業務従事者」を設置することを定め、こう規定している。「内部公益通報対応業務従事者は、自らが当事者となる内部公益通報に関与してはならず、当該内部公益通報において自らが当事者となることが判明した場合は、速やかにその旨を内部公益通報管理者に申し出なければならない」(第5条)。また市長への報告についても原則として、「内部公益通報者を特定させる事項は報告しない」(第9条)と通報者を保護する方向を明らかにしている。

 

 上田東一市長の“パワハラ”疑惑は現在に至るまで庁内のあちこちでささやか続けている。最近も中堅職員が長期休暇に追い込まれたという情報が寄せられた。4年前の「SOS」発信もトップに筒抜けの現行規程を恐れてのことだったのかもしれない。兵庫県の悲劇を繰り返さないためにも、庁内にすがすがしい「新しい風」(上田市長の公約)を吹けせてほしいと願う。

 

 

 

 

(写真は兵庫県知事をめぐる「公益通報」制度の危機を報じた記事=7月12日付「朝日新聞」より)

 

 

 

 

《追記―1》〜「パワハラ」知事は辞めろ!!??

 

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題を巡り、兵庫県庁舎(神戸市中央区)の前では19日、有志らが知事に辞職を求める抗議集会を開いた。SNS(ネット交流サービス)で集まった約100人の市民らが横断幕やポスターを手に「知事は辞めろ」と声を上げた。

 

 この日は、元局長の告発内容の真相を解明する調査特別委員会(百条委)が県議会で開かれている。集会を呼び掛けた兵庫県西宮市の無職、八木和美さん(71)は「問題を自分の言葉で説明せず『県政を前に進める』と繰り返す知事は情けない。職員が亡くなったことは県民として悔しく、知事には責任を取ってほしい」と訴えた(19日付「毎日新聞」電子版)

 

 

 

《追記ー2》〜議会中継へどうぞ

 

 新花巻図書館や総合花巻病院などをめぐる市政課題が議会内部でどのように議論されているのか、以下のアドレスから議場へ入場できます。議員活動を外部から監視するためにもどうぞ。6月定例会の一般質問でこの案件の双方かいずれかを取り上げた議員は以下の通り(敬称略)。なお、上田市長の”嘘つき”発言は18日の議案審議における伊藤議員の質問に対する答弁の中に出てきます(2,56,28時〜)。また、花巻病院の”裁判沙汰”を問うた羽山議員の質問の最後の場面には上田市長の反問権の乱用ぶりが映し出されています。

 

・伊藤盛幸(10日、緑の風)

・阿部一男(13日、社民クラブ)

・照井明子(同、共産党)

・羽山るみ子(同、はなまき市民クラブ)

・鹿討康弘(14日、緑の風)

 

 

インターネット議会中継(外部リンク)

 

 

 

 

 

 

2024/07/16 14:21
ヒカリノミチ通信|増子義久

イーハトーブ通信|花巻市議会議員 増子義久 公式サイト

イーハトーブ通信は、花巻市議会議員増子義久の公式サイトです。

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