花巻市の「処分人事」疑惑に関連して文書開示請求をしていたHP上への「公表基準」について、11月16日付で開示決定があった。「花巻市職員の懲戒処分に関する公表基準」で、上田東一市長が就任したその年の平成26年8月27付で制定された。「公表対象」は原則として「懲戒(免職、停職、減給、戒告)と、その監督責任に関して行う訓戒はすべて公表する」と規定。さらに、「公表内容」については「個人は識別されないものとする」とする一方で、「社会的影響の大きな事件に係る懲戒処分については、所属名、氏名も公表することもある」と定めている。
今回、「市長へのメ−ル」(10月26日付、同日付当ブログ参照)で、実名公表の削除を求めた案件は令和2年1月14日付で市のHP上に掲載され、いまだに削除されないままになっている。消防職員が道路交通法違反に関わって懲戒免職処分になった案件で、1年10か月以上が経過した本日(11月16日)現在、実名がさらされたまま。一方、有印公文書偽造・同行使で有罪判決を受けた市職員は平成29年3月21日付で同じ処分を受けたが、HP上では匿名扱いになっている(10月29日付当ブログ参照)。この扱いの違いについて、人事担当者はこう話した。「後者についても約1年以上実名が掲載されていたが、その後削除した。後者の今後の対応については現在、公表のあり方や人権、掲載期間などを考慮しながら、基準の見直しを図っている」
????…。「人権」問題に少なからずの関心を持っていた私自身にとって、この手の会話はもっとも苦手とする部分である。「人事担当者こそ、もっとも人権に敏感でなければならないと思う。今回の案件はまさに“人権侵害”そのものではないか」と目の前の二人に問いかけ、反応を待った。しばし沈黙が続いたのあと????…。当方が当たり前と思っていたことが、実は相手にとってはそうではなかった…。つまり、共通認識が皆無だったことにこっちの方が腰を抜かした。人事を統括する八重樫和彦副市長に同じことを問うた。「あなたから『市長へのメ−ル』が届いていることは知っている。いま、現場が鋭意、対応を検討しているはずだ」
「あぁ、もうダメだ」と思った。「次期市長選など待っておられない。“人権”麻痺の市政にはもはや、リコ−ル(解職請求)しかないんじゃないか」…こんな恨み節がもれ聞こえてくる。
(写真は過去の処分例を掲載した花巻市のHP=11日16日現在)