8:14〜選挙選2日目の第一声は食品加工場の敷地内。従業員を前に地元企業の底上げについて、「となりの北上市に人口が抜かれ、県内5位に転落した。でも、私は悲観していない。お互いの長所を生かし、“仲良し連合”を築いていきたい」。近くの工業団地内では出勤途中の従業員たちが窓を開けて、手を振る姿が…
8:48〜看板屋さんの前で、二人の男性がいまや遅しと待ち構えていた。奥の玄関から父親らしい男性がよろけながら出てきた。同乗の後援会幹部の知り合い。「頼むじゃ、な」
9:22〜まさみちさんの神出鬼没ぶりは相変わらず、健在。支援者の会社の駐車場に空きがあるのを見つけると、「ちょっと、止めて」。マイクを握ったとたん、女子従業員たちの黄色い声援。思わず、ほっこり
9:51〜開店直後のス−パ−。買い物に訪れた中年の女性が車を降りて、駆け寄った。「(駅橋上化に)38億円もかける意味はあるのか」。身をかがめながら、訴えに耳を傾けるまさみちさん、近くに住む子どもも加わっての談笑のひと時。「聞く人」の面目躍如
10:00〜住宅街の一角―。上の方から「がんばれ」の声。見上げると、雪下ろしの男性二人組
10:29〜街角のコンビニの駐車場を拝借しての決意表明。ふと気が付くと「恵方巻」ののぼりがヒラヒラ。なんとも縁起が良いこと、コンビニさん、ありがとう
10:41〜事務所近くのス−パ−前で街宣。先導車に同乗した(市議の伊藤)盛幸さんが絶叫型の応援演説。思わず、「聞こえますか」と事務所にラインメ−ル。「聞こえましたよ」と即返信
11:23〜まさみちさん旧知の自動車工場の経営者とばったり。長年、市の防災委員として貢献。「オラも歳だがら、早く市長になって市政功労で表彰してくれや」と破顔一笑。まさみちさんもつられて、ガッツポ−ズ
11:43〜久しぶりの晴天に恵まれ、キラキラと輝く雪原が目にまぶしい。留守番役のお年寄りたちが遊説の声を聞きつけて、あちこちで手を振っている。脱兎のごとくに駆け寄るまさみちさん。日に日に足が速くなってきた
12:45〜午後最初の街宣は保育園の近く。先導車で向かうと、「いまはお昼寝タイムだから、ダメ」とウグイス嬢。さすが、子育て経験が豊かなベテラン
14:10〜シルバ−人材センタ−近くで街宣中、職員3人が建物から飛び出してきた。突然の街宣を怒られると思いきや、「理事長と専務が不在で、ご挨拶ができなくって…。頑張ってください」。女子高校前を通過中、今度は「がんばって」という黄色い声援が校舎の一角から。「清き一票をよろしく」と大声で返答
15:17〜旧花巻市の中心市街地のど真ん中。老舗書店「誠山房」があった場所にはいま、3・11の被災者が住む災害公営住宅が建っている。コンビニが負担すべき共益費を被災者に肩代わりさせていたという不祥事は記憶に新しい。この一帯には現市政の“負の遺産”が集中している。「住民参加の市政を」―。まさみちさんの弁舌に一段と力が入った
15:34〜スーパーの買い物客にねらいを定めた街宣中、遺族会の地区会長を務めているという老人が帽子を脱いで近づいてきた。「終戦の日はいつも心のこもったご挨拶をいただきありがとうございました。今度は必ず、市長さんになって、花巻を変えてください。あなたにはそれができる」―。まさみちさんも最敬礼で頭を下げた
17:00〜この日の街宣先導は終わり。地球から最も遠くに見える満月(ウルフムーン)が中天の夜空にポッカリと浮かんでいる(実際は1月18日)。「幸福」を問い直す日に当たるのだという。そう、「本当の幸せ」を選択する運命の日が5日後に迫っている
(写真はスーパ−を訪れた女性の訴えに耳を傾ける「聞く耳」を持つまさみちさん=12月18日午前、花巻市内のス−パ−で)
《追記》〜“脱兎”(だっと)のごとく(コメント欄に写真)
「始めは処女のごとく、後は脱兎のごとく」(孫氏の兵法)―。遠くで手を振るお年寄りを見つけてはすぐに駆けつけるまさみちさん。その姿を目で追っているうちに、この言葉を思い出した。そういえば、兔は耳も長い。「聞く耳」をもつまさみちさんにぴったり。